Newsletter 2021/09/01 vol.49

Newsletter、ついに5年目

出産、育児の課題を解決したいという思いで、起業しましたが、当初からなかなか具体的なソリューションが描くことができず、出産、育児の課題を探索する日々が続いていた時、自分たちの活動を関係頂いた方々に報告しようと思って始めたのが、このNewsletterです。まだまだ試行錯誤の繰り返しであり、事業として立ち上がっていませんが、少しずつ前へは進んでいますので、これからも進捗をNewsletterを通じて発信していきたいと思います。

クラウドファンディング、目標達成の御礼

8月20日から始まったクラウドファンディング、初期目標300万円を200名を超えるご支援のおかげで、11日間で達成することができました。
ご協力、ご支援に感謝しております。本当にありがとうございました。

■クラウドファンディングの概要
テーマ:妊娠期から信頼できるチームをつくり、育児で孤立しない社会を創りたい
期間:9月30日(木)23:59まで
URL:https://readyfor.jp/projects/coe/

■クラウドファンディングで立ち上げたい「coe(こえ)」というサービス

「coe(こえ)」というサービスは、産前の女性だけでなく、パートナー(男性)も対象にしています。妊娠、出産、育児で、困ったときに相談するのではなく、子育て世代を応援したい人たち(カウンセラー、助産師、保育士など)がいつでも話を聞かせてもらうというスタンスで、LINEを通じてコミュニケーションを行うサービスです。平たくいうと、「もしもの時だけでなく、いつも会話しましょう」というサービスです。
また、利用者はLINEでのチャットだけでなく、子育てを応援したい人たちが企画するオンラインのイベント(※リアルで開催可能な場合は、リアルでイベントを開催します)に参加しながら、出産、育児の知識を身につけ、いざというときに相談できる人間関係と信頼関係を構築し、自分たちの育児をサポートしてくれるチームを作ることができるサービスです。

セカンドゴールに向けて

セカンドゴールは500万円に設定させて頂きました。
セカンドゴールで実現したいことは、2つです

1)「coe(こえ)」を通じてサポートするママやパパの数を増やしたい
2)地域で子育て支援、応援をする人たちと「coe(こえ)」をつなぎ、ママやパパが産前から正しい情報、正しい知識を得て、いざというときに手を差し伸べてもらえる関係を創りたい

まだ初期目標で作りたい「coe(こえ)」自体が完成してないため、「coe(こえ)」を中心とする仕組みのイメージをお伝えすることが難しいのですが、ママやパパとオンラインで接点を持ち、信頼関係を構築することができれば、家庭内に課題を閉じることなく、外に発信し、助けを求めることができるようになります。そうすると、その助けて欲しいことは、環境や状況に応じていろんなケースがあり、「coe(こえ)」に関わる人たちがいろんなケースに対応できれば、当事者の課題を解決することができます。

子育て応援、支援をする人たちと子育て当事者をつなぐとは

子育て支援や応援の活動している人たちのテーマは多種多様で、いろんなサービスを提供しています。このような活動はこれまでの活動範囲が「地域」に限定されていたため、そのサービスを必要とする人が限定されてしまい、なかなか事業として厳しい状況です。

COVID-19で、オンラインで提供可能なサービスが増え、地域にオンラインで提供しているため、本質的な課題は解決できていません。今回の私たちの構想では、地域限を定せず、「coe(こえ)」を通じてオンラインでサービスを提供することで、新たなビジネスチャンスを作ることができると考えています。それを実現するための条件として、サービスを提供したい顧客に確実にリーチできることとなります。

つまり、「coe(こえ)」の利用者が増えることで、産前から産後のママ、パパに、「coe(こえ)」でサポートする3人組からサービスを案内したり、「coe(こえ)」から告知することができ、確実に利用して欲しい人たちにリーチできる仕組みになります。
考え方は非常にシンプルですが、実際はどうかというところはこれからです。

現時点では構想ですが、実現可能なプランであると考えているので、是非ともセカンドゴールを達成し、実現していきたいです。

引き続きクラウドファンディング、ご協力、ご支援よろしくお願いします。

Newsletter 2021/08/01 vol.48

今回は、「coe(こえ) 産前から3歳までの子育てを応援するチーム」というサービスを、昨年参加した経済産業省が主催するアクセラレータ「始動 Next Innovator」で知り合った堤園子さん(NPO未来経験プロジェクト)と一緒に立ち上げることになり、8月20日からクラウドファンディングを始めることになりましたので、報告させて頂きます。

また同時に、クラウドファンディングにご協力のお願いをさせて頂きたいので、サービスの概要について説明させて頂きます。

「coe(こえ)」について

「coe(こえ)」は、妊娠、出産、育児で、困ったときに相談するのではなく、子育て世代を応援したい人たち(カウンセラー、助産師、保育士など)がいつでも話を聞かせてもらうというスタンスで、LINEを通じてコミュニケーションを行うサービスです。産前の女性だけでなく、パートナー(男性)も対象にしています。平たくいうと、「もしもの時だけでなく、いつも会話しましょう」というサービスです。
また、利用者はLINEでのチャットだけでなく、子育てを応援したい人たちが企画するオンラインのイベント(※リアルで開催可能な場合は、リアルでイベントを開催します)に参加しながら、出産、育児の知識を身につけ、いざというときに相談できる人間関係と信頼関係を構築し、自分たちの育児をサポートしてくれるチームを作ることができるサービスです。

クラウドファンディングを活用する理由

1.今すぐ解決したい
現在、年間350人の児童が虐待により死亡しており、そのおよそ6割が0歳児という現実があります。その原因は育児による孤独、そしてストレスだと思われるため、すぐに使えるツールと思いある人たちをつなぎ、孤立せずに育児ができる環境を作りたいからです。

2.子育ての課題だからだけで、税金を使いたくない
子育ての課題というと、地方自治体(行政)の課題と考えがちですが、解決する手段を「事業(ビジネス)」と考えたとき、それは必ずしも正しくないと考えています。なぜなら、地方自治体を顧客とし、地方自治体のお金でサービスを提供した場合、他の自治体へサービスを提供するとき、税金という特性上、簡単にそのまま展開することが難しいからです。
また前述の課題から今すぐ解決したいのに、予算化して次年度からスタートでは、その間に多くの犠牲者が出る可能性があるため、身軽にスモールスケールでも始めるためには、税金以外の方法で資金を確保して始めたいと考えています。

3.税金を使わないことで、いきなり全国を対象にサービスを提供することができる
子育ての課題解決において地方自治体の協力は必須と考えています。それはお金を拠出するスポンサーではなく、私たちの協力者、応援者になってもらいたいからです。なぜなら妊娠が分かり母子手帳を発行するときに、「coe(こえ)」の存在を紹介してくれるだけで、多くの人たちが産前から育児に必要なチーム作り、学ぶ準備を始めることができ、虐待や育児ストレスがない社会を実現できるからです。

4.子育ての課題を「仕組み」で解決したい
子育ての課題は今すぐ解決して欲しく、すぐに手を差し伸べてほしいことも多く、すぐに駆けつけて、すぐに対応することに対応するサービスを提供するモデルが多いです。つまりは地域(エリア)が限定されているサービスです。しかし、COVID-19の影響でリアル対面が難しくなったため、いろんなサービスがオンラインで対応できるようになったことで、子育て世代を応援したい人たちがエリアに関係なく、全国の子育て世代の人たちと繋がることが可能になりました。しかし、現在、子育て世代の人たちと子育て世代を応援する人たちが出会う「仕組み」がありません。だから私たちはその「仕組み」を作り、子育て世代がオンラインを通じ、多様な子育て支援サービスにアクセス可能な状況を作り、いろんなスタイルの子育てを楽しむことができるようにしたいのです。

5.「仕組み」を作るためにどうしても資金が必要です
子育て世代と子育て世代を応援したい人たちをオンラインで繋ぐ「仕組み」はこれまでありません。スモールスケールでもその「仕組み」を立ち上げることができれば、様々な可能性が広がると確信しており、検証してみたいのです。そして、一部の地方自治体から母子手帳を発行するときに、「(お金は出せないけど)全員に紹介するよ」と言われており、期待値が高まっているので、是非ともその効果を検証し、一気に全国へ展開し、今日本で起きている育児の孤独、ストレスを「仕組み」で解決したいと考えています。

子育て世代の利用者からも、地方自治体からも利用料を頂く計画はしていません。ビジネスモデルの柱は、法人とのコラボ、子育て支援に関するイベント等の収入と考えており、「仕組み」が立ち上がったあとは、自力で運営していくことができる計画です。だからスモールスケールの仕組みを開発し、検証し、事業を動かし始めるところに必要な資金を、皆様からの協力を頂きたく、クラウドファンディングで調達させていただくことになりました。

クラウドファンディングの概要

テーマ:妊娠期から信頼できるチームをつくり、育児で孤立しない社会を創りたい
期間:8月20日(金)8:00から9月30日(木)23:59まで
場所:Readyfor(https://readyfor.jp/projects/coe/
目標金額:3,000,000円

■クラウドファンディングの資金を活用し、実現したいこと
・産前から信頼できる関係を作り、何かあったときではなく、いつでも話せる関係を作り、育児の孤立をなくす
・地域(エリア)を限定しない、全国をサポートする仕組みを作る
・子育ての当事者と支援したい人たちをマッチングし、双方に多様な選択肢を提供する

■リターンについて
・子育て準備プラン:プランA 5,000円(ワークショップ参加)プランB 10,000円(アート絵本)プランC 10,000円(子ども絵本)
・法人向けワークショップ:300,000円(SDGsワークショップ)、300,000円(出産、育児(男性育休)ワークショップ)
・全力支援: 5,000円、10,000円、30,000円、50,000円、100,000円、300,000円
※返礼品はなく、Webサイトや子ども食堂などのイベントに設置するボードに協力者一覧にお名前を掲載させて頂きます。

■クラウドファンディングに関する説明会
下記の日程で、クラウドファンディングで実現したい「coe(こえ)」についてご説明させて頂く予定をしています。もしご都合が合えば、ご参加よろしくお願いします。

8月20日(金)20:00-21:00 @Zoom
https://us06web.zoom.us/j/83590116341?pwd=aUM3cTFyOWdlKzJSQnREeWZLUUREdz09
ミーティングID: 835 9011 6341
パスコード: 781943

8月21日(土)20:00-21:00 @Zoom
https://us06web.zoom.us/j/85706149086?pwd=NWxVbEpFbk1DaWlSOGNHQjE1V2lKZz09
ミーティングID: 857 0614 9086
パスコード: 272464

8月22日(日)11:00-12:00 @Zoom
https://us06web.zoom.us/j/85403865886?pwd=Sk96TFpEMFQ2WVg2dGU5TXJnZjJZUT09
ミーティングID: 854 0386 5886
パスコード: 516052

説明会にご興味ある方は、メッセンジャーに直接ご連絡を頂けますようお願いします。
何かご不明な点がありましたら、ご連絡をよろしくお願いします。

また、積極的にFacebook、Twitter等でのシェアに協力をお願いします。
ぜひぜひご協力をお願いします。

Newsletter 2021/07 vol.47

毎日雨が降り続き、スッキリしない天候が続いていますが、相変わらず少しずつですが、活動していますので、今月も報告させて頂きます。

クラウドファンディング準備中

6月は8月からクラウドファンディング(Readyfor)で、300万円の支援を頂くための準備で、報告できることがあまり多くありません。ただ確実に「虐待、育児ストレスゼロ」を実現し、安心して、安全に子育てできる社会の実現に向けた準備は進んでいます。これから展開することについて、プレゼンをしたときの反応はかなり手応えを感じています。7月のどこかで事業計画の説明会をしたいなぁと思っていますので、決まりましたら、ご連絡します。

出産、育児の課題を解決した先にある世界について

クラウドファンディングの準備で、事業計画や事業モデルを改めて考える機会に恵まれ、1つ大きな進展がありました。それは、出産、育児の課題を解決できたら、どんな世界になるのか?またどんな世界を目指しているのかを言語化できたことです。

一言で言うと、「自分で選択できる社会が実現する」と言うことです。

日本では人類有史の時代から100年前くらいまで、生活する場所と仕事する場所、そして育児をする場所が同じで、「共同体」の中でしか生きていくことができず、個人が自由に選択することができませんでした。それが産業革命により、地域を離れて都市で仕事と生活ができるようになり、仕事と居住について選択の自由を得ることができ、多くの人たちが「共同体」を離れて、都市へ移動しました。その結果、育児において不自由さや孤立を感じるようになりました。これが現代の状態です。

“Anytime, Anywhere, With anyone“

そこで、自分たちがソリューションを提供することで、この「育児」の不自由さを解決し、仕事も住居も育児も自由に選択できるような世界を実現したいと言葉にできるようになりました。つまり、子どもがいても、仕事をしたい時に、仕事をし、生活したい場所で、生活できる社会です。
この世界を実現するためには、制度や仕組みではなく、まず社会の理解が必要だと考えています。なぜなら、個人が実現したいことは多様であり、その思いを尊重した空間を作り出すためには、お互いが尊重できる環境が必要です。数値目標だけの表面的な制度では、個々人の思いは尊重されません。また仕組みだけあっても、それを利用する人たちの思いは反映されていません。

これら3つは大事な要素ですが、社会課題を解決するには、社会の「理解」、「共感」を得ることが重要であると、最近強く感じています。

そんな思いを持ち、ソリューションの展開に向けて邁進していきます。
ご協力お願いします。

Newsletter 2021/06 vol.46

いよいよ「パパの戦力化」に国も動く

「男性産休」改正育児・介護法が可決
2021年6月3日に育児・介護法が可決され、男性が子どもの誕生後、8週間まで最大4週間の育児休業を取得できるようになりました。休業の申請は、2週間前までに申し出ることで、可能であり、1回で4週間を取得する必要はなく、2回に分割することも可能です。また、通常「休業」となると、仕事は一切できないことが原則となりますが、労使間で合意できれば、仕事を継続することも可能で、仕事への影響もゼロイチではなく、フレキシブルに対応できるところが特徴です。

また、2023年からは従業員1000名以上の企業に男性育休の取得率を公表することが義務付けられるようです。企業は表面的な数値目標や実績ではなく、なぜ男性の育児参画の必然性、男性育休の重要性を本質的に理解することが求められます。特に、若い世代は企業の表面的な姿勢には敏感であり、慎重に対応を進める必要があります。
ちょうどこのようなタイミングで組織全体で、出産、育児、そしてダイバーシティ&インクルージョンに取り組む企業とワークショップを実施したので、報告させていただきます。

法人向けに「パパの戦力化」に関するワークショップを開催

5月にクラウドサービスを提供するIT企業で「出産、育児」と「カラダの変化」をテーマに、私と助産師がスピーカーとなり、社員の方を対象にオンラインでセミナーを開催しました。このセミナーの目的は、社員が「出産、育児」のことを学び、本人、パートナーそして組織が理解を深めることで、仕事をしながら、育児をすることを、みんなで考えるきっかけを与えることです。さらに、それぞれの立場で、自分ごととして仕事と育児について考え、チームのメンバーがお互いに状況を理解することで、新しい働き方ができるのではないかということにチャレンジします。

当日は、社長自ら参加頂き、50名を超える方に参加いただきました。その中には、来月出産を予定されている女性社員の方もいて、非常に熱く質問を頂きました。「出産、育児」というテーマでありながら、妊娠中の人や育児中の人だけが参加するのではなく、全世代、全社員を対象に開催したので、誰もが理解できるように客観的な情報を提供しつつ、医療資格者からエビデンスに基づく情報をもとに、いろいろな事象についてロジカルに説明するようにし、誰もが自分ごととして考えてもらえるように心がけました。

その結果、非常に多くのことを私たちも感じることができ、気づきがたくさん頂けたセミナーとなりました。
セミナーを企画頂き、ご協力頂いた方々に感謝しております。ありがとうございます。

「出産、育児」について
私は、現代の出産、育児における大きな課題は、「ぶっつけ本番」だと考えています。
知識も経験も事前準備もなく、我が子が産まれたら、誰のサポートもなく、いきなり生命のある生身の人間をお世話することになります。そして、このような状態になることを、学校でも家庭でも誰からも学んでいないし、学ぶきっかけすらない状況です。どうすれば学ぶきっかけを与えることができおるのかと考えた時、産休、育休を取得する社員と接点がある企業に協力してもらうことで、解決できるのではないかと考えました。

この仮説を、実際に法人に協力を頂き、これから出産を控えている社員の方にも参加いただく中で、「出産、育児」についてお話しすると、どんな反応を得ることができるのかを、今回のセミナーで確認することができました。
社員の方々の「出産、育児」に関する関心は、非常に高いテーマであることを実感しました。こちらからテーマを働きかけることで、多くの方が自分ごととして考えることができるテーマであるとも感じました。

実際に法人向けにセミナーを開催してよかったこと

  • 産前から「学び」の必要性に気づいてもらえたこと
  • パートナーと参加いただけたこと
  • もし産後に困ったことがあればどうすれば良いかを伝えることができたこと
  • 周りの人たちはどのように子育て夫婦に係れば良いかを伝えることができたこと

ライフスタイルとワークスタイルとカラダの変化について
これまで「出産、育児」は、女性のことであり、男性が考えることではないと考えられてきましたが、男性も女性も仕事も家事、育児をする時代となり、一緒に考えるテーマです。組織(チーム)の中に、本人が出産したり、パートナーが出産するので育児がはじまる人がいることは、特殊なことではありません。しかしながら、「出産、育児」のこと、そしてその時のカラダの変化について、詳しく理解し、どう対応するべきかを知っている人は多くありません。だから、今回のセミナーでは、「出産、育児」をテーマにしますが、ハウツーを話すのではなく、当事者の「カラダの変化」、特にホルモンの変化を中心に話すことで、カラダの中ではどんな変化が起きているか、その時周りの人たちはどう対応すればよいのかを、医療従事者である助産師から説明し、考えてもらうことにポイントをおいて話しました。

カラダの変化と言う視点から、女性の出産、育児だけにフォーカスするのではなく、男性の変化、そして女性の生涯の変化として更年期のテーマまで広げてお話をさせて頂きました。少しテーマが広範囲になりましたが、女性のカラダの変化だけでなく、男性のカラダの変化を同時に知ることで、お互いに相手の生物学的な性別によるカラダの変化を知ることで、これまでと違う気づきが生まれたのではないかと思っています。

「カラダの変化」と社会で活躍することとの関係
多くの人は自分のカラダのことを知らないし、異性のカラダも当然知りません。だからまず自分のカラダのことを理解するところから始める必要があります。そのためには、自分のカラダについて興味を持つことが大事だと思います。

そして、人生においてキャリアを築くとき、自分のカラダに変化があることを理解した上で、自分の活動をどのようにしたいかを考慮し、プランを立てることが大事です。カラダの変化があることを知っているのと、知らないでは実は大きな差が生じることが、まだ認知されていません。いくら気持ちは積極的に行動しようと思っても、カラダの変化によってそれが叶わない時はストレスになるため、自分のカラダの変化と行動計画を一致させる方法を考える必要があります。

また社会で活躍すると言う意味も変化しているのではないかと思います。

活躍することを「パフォーマンス」と捉えたら、そのパフォーマンスが高くなる対象は、所属する組織だけのことを考えていては理解できないことが、最近出てきていると思います。それは、課題(テーマ)を起点に、課題解決に必要な関係を自社だけでなく、外部との関係を築くことで解決しようとする動き(インタープレナー)が活発になってきているからです。

つまり、従来は企業が行動するために目的を提示し、必要な人材を集めることで、目的が達成され、その達成度合いを「パフォーマンス」と表現していたと私は解釈します。しかし、今は個人が課題を感じ、解決するために行動し、目的に共感する仲間を集めることで、組織が生まれ、個人が所属する組織は必ずしも1つであるとは限らず、複数に所属することもあります。つまり、個人の視点にたって、社会で活躍する、パフォーマンスを高めると言うことは、自分ごととして課題を捉え、解決するために活動するために、最適かどうかではないかと考えます。そのためには、常に、自分が選択できる状態にある必要です。

この辺りのテーマは、もう少し掘り下げてこれから考えるテーマになると思いますので、考え方が整理できたら、報告させていただきます。

Newsletter 2021/05 vol.45

4月末に再び緊急事態宣言が出されたため、ゴールデンウィークはステイホームとなり、久しぶりにたくさん本を読むことができました。買って読んでない本が何冊かあり、その本をようやく読むことができたので、少し知識をアップデートすることができたので、これから夏に向けて、新しい視点で活動できるようになりました。

「始動」つながりで、プロジェクトを始動

「始動」つながりで、1年先に参加されていた堤さんとようやく3月末、オンラインでお会いする機会に巡り合い、4月上旬に初めてリアルでお会いすることができました。お互いが持つ出産、育児に関する課題や世界観を共有したところ、同じようなゴールを目指していることがわかりました。

具体的には、

おばちゃんとITを活用すれば、「虐待、育児ストレスをゼロにできる」
そして、安心して、安全に出産、育児ができる地域社会を実現することができる

と言うことを、実現したいのです。

これを実現するためは、お互いのリソースを持ち寄り、組み合わせることができれば、十分に実現できるという感触を持ちました。そのためには。全体感の共有と役割分担、そして協力者が必要です。

単独ではなかなか前に進めることができなかったことも、点と点がつながり、線になったことで、ようやく動き始めたと言う感じです。SUNDREDでいう「クエスト」のフェーズにようやく進んだって感じですね。

「出産、育児」について学ぶきっかけの提供

出産、育児は、学ばなければできないということを、初めて出産、育児をする人たちが認識していないという課題があります。そもそも学校や家庭教育の中で、学ぶ機会もなかったし、きっかけもないのが現実です。この課題に対して、男性育休を推奨する企業や女性活躍を推進する企業に協力してもらうことで、学ぶきっかけをこれから出産、育児をする従業員に提供することで、解決できないものかと活動してきたことが、ようやく実りそうなところまできました。5月に企業でワークショップを開催することが決まり、行政が主催するワークショップも始めることとなったので、ようやくスタートです。

「「パパ」の戦力化計画」をnoteに公開

人事部が主催する「育休取得セミナー」に参加したとき、出産、育児に関する休暇の制度を中心に説明したいたのをみて、少し残念な気持ちになりました。これから出産、育児を始めようとする社員の状況や不安に寄り添っていない感じがしました。彼ら、彼女たちが聞きたいことは、育児をしながら仕事をするにはどうしたら良いのか、そのためにはどんなサポートや事前の調整が必要かなどのアドバイスだと思います。また良好な関係で仕事をしていれば、出産、育児という生命をかけての大一番というときに、何か困ったことがあれば、信頼できる組織であれば、助けてくれる関係であることは疑うところではありません。感情のない事務的な手続きや制度だけの話をされると、不安になってしまい、テーマと内容にギャップがあると感じました。

制度ありきでなく、制度は状況に合わせて作れば良いと思います。

このような体験から、育休取得、さらには男性育休について理解を深めるためには、もう少し踏み込んだインプットが必要と感じたので、自分の視点から感じることを文章にしてみました。
特に、現代の育児においては、パパの協力は必須であり、大事な戦力であるということを、家庭でも職場でも理解しておく必要があるという思いをベースにしてまとめました。

今回はじめてnoteにて、有償(300円)で販売してみました。

「パパ」の戦力化計画

https://note.com/cosolab/n/n8907558b325a

ご興味ある方、ぜひアクセスしてみて下さい。

Newsletter 2021/04 vol.44

今解決しようと取り組んでいる課題は、「産前産後」という時期の出産、育児における「産後うつ」というテーマです。本当にビジネスとして解決できるのか、どうすればビジネスとして解決できるのか激しく悩んでいます。だからその悩みを整理するために文章にしてみました。

1)視点を変えてみる
「産後うつ」と表現すると、病気というイメージが強くなり、病気を治す方法や診断する方法がどうかということになり、医学的なアプローチとなるため、時間も費用もかかり、非常に難易度が高くなります。
自分が解決したい課題は、病気を治すのではなく、出産育児における当事者たちのストレスを軽減し、精神的に追い込まれないようにしたいのだと整理しました。

→「育児ストレス」を軽減する仕組みを作りたい

2)当事者が事前に必要としていない
出産育児の大変さは当事者になって初めてわかるため、妊娠期やその前から大変さを訴えてもこれから出産する人たちには響きません。これまでの人生で、家庭や学校で出産育児について学ぶ機会がなく、学ぶ必要があることすら認識していないため、まず「学ぶ」きっかけから気づいた人が作る必要があります。これは当事者のニーズではなく、出産育児の大変さを経験した人たちから出てきるWantになります。当事者の強いニーズではないため、強いニーズに変えるためには、誰かが気づく「きっかけ」を提供する必要があります。

→企業に協力してもらいワークショップを開始し、「気づき」を提供する

3)課題は複合的で、ソリューションは1つではない
出産育児の大変さは当事者のライフスタイルやワークスタイル、子どもの成長や健康状態なども関係するため、一般化して多くの人を対象に話をすることが難しくあります。当事者が課題と感じていることが、複合的な要因によって起きていることが多いため、1つの解決策だけではスッキリしません。だから課題に対して、複数のソリューションを組み合わせることが必要とされ、複数のソリューションを組み合わせて、連携し、ソリューションを提供することが求められます。そのためには、自分たちが提供サービスも外部サービスと容易に連携できるように準備が必要であり、デジタル化しておくことが必須と考えます。

→「育児ストレス」をデジタルで可視化するため、Webサービスの開発に着手する

4)従来のビジネスという発想ではなく、新しいビジネスの考え方で捉える
出産育児の大変さをスッキリ、全ての人たちの課題を解決しますということは無理です。
また、当事者が課題を認識しておらず、市場を創るために啓蒙、啓発が必要な状況では、スタートアップ企業が少し動いただけではほとんど影響を与えることができません。また、同じような課題を解決しようと挑戦しているスタートアップ企業があり、彼らが自分たちのソリューションを単発で提供しても、全ての課題を解決できないので、同じ思いを持つ「同志」として行動し、より大きな動きを創る活動が必要となります。
これは従来のビジネスやスタートアップ企業で言われる市場における独占的地位や競争戦略とは異なる発想で、既存の価値観ではなぜビジネスとして取り組むのかという問いに応えることができません。ただ人の課題であり、人が困ることだから、やるしかないと思うので、既存のビジネスの発想や価値観ではないアプローチで挑む必要があります。

→「人が困っているのだから、気づいた人が助けるしかない」と決意を再度する

5)「新産業を創造する」という考え方
人間中心の社会「Society5.0」を実現するために、既存社会から何をアップデートしなければならないかを考えているSUNDRED社の活動に、「インタープレナー」として少し関わるようになって、考え方が変化しました。これまではスタートアップとして、限られたリソースで事業を立ち上げるために、事業の対象を絞り込み、一点突破できる方法を基本に考えてきました。再度社会に目を向けたとき、現代の課題は複合的な課題が多く、複数の課題を同時に解決する仕組みが求められていることを感じます。だから自分たちが事業として遂行するところは絞り込んでいても、解決する課題は複数の課題を横断的に考えていく必要があります。つまり、事業はターゲットを絞り、考える課題は横断的に行うと言う2軸の視点が必要です。

→ライフステージで課題を考えるために「プレコンセプションケア」も考える

6)課題解決のため専門家の枠を超える
最近、産前産後の課題をビジネスで解決しようと事業をスタートしています。その多くは、医師や助産師などの医療従事者が発起人となって活動されていて、非常に良い流れと思います。産前産後の課題は医療だけの問題ではなく、ライフスタイルやワークスタイルの問題であり、複合的な社会の課題ですので、ぜひ医療従事者に議論を閉じずに、医療以外の専門家や生活者の人たちも巻き込んで、課題解決に共感を持って活動している「仲間」として動いていきたいと思います。

→医療従事者などの専門家と企業や課題当事者と繋ぐ役割「インタープレナー」になる

7)社会課題はノウハウだけでなく、「仕組み」で解決する
これまで現状をより多くの人たちに理解して欲しくて文章にしてきましたが、本当に届いて欲しい人たちへは文章では届かないのではないかと感じています。また専門家が持つ職能をそのまま顧客へ持ち込んでも、ビジネスにはなりません。なぜなら医療であれば保険が適用され、行政が提供するサービスであれば、非常に安価にサービスを受けることができるからです。しかし、医療サービスでも行政サービスでもカバーできていない課題があるから、既存のサービスでは解決できずに、出産育児を大変と感じる人が多くいます。
また、今の医療サービスも行政サービスも直接的に手を差し伸べる範囲で提供されるものが多く、人に依存するノウハウを提供するサービスが中心です。この領域にビジネスとして解決するチャンスがあるとするならば、範囲を限定し、人に依存するノウハウから、サービスを提供する範囲に制限がなく、人のノウハウだけに依存しないで対応できる「仕組み」を創造するところにあると考えます。そのためにも、課題を「仕組み」でアップデートする必要があります。

→まさに、始動で学んだ「WAO!」です。只今、思案中。

今悩んでいることを整理しながら、クリアになっていること、まだクリアになっていないところがありますが、気づいた人が課題解決に向けて行動するしかないと言う思いは変わらないので、また今月も活動していきます。

Newsletter 2021/02 vol.43

先月はいろいろ動きがあり、その内容もバラバラですが報告します。

三井住友銀行に法人口座を開設
先月、ようやくリアルな銀行に法人口座を開設することができました。
これまではネット銀行にしか法人口座がなく、いつかはリアルな銀行で口座を開設したいと思っていましたが、なかなか新規に口座を開くことができませんでした。今後のビジネスの発展において、法人、個人とお付き合いをすることを考えた時、利用しやすい口座がないと不便だと思っていたので、少し口座を開設できて安心しました。

リアルな銀行の口座開設は起業してからの念願でもあったので、地味に感慨深いものがあります。

「「パパ」の戦力化計画」制作中

2/12の日経MJで、現在の子育てはパパも大変と問題提起をしてもらい、自分たちの活動についても記事にしてもらいました。少し社会へ発信できたかと思い、一歩前進したような気持ちになりました。
ただ現実はまだまだ育児において「パパ」が戦力として重要でるということを、社会は認識されていません。どうすれば認識してもらうことができるかと考えたところ、文章に起こそうということとなり、冊子を制作することにしました。

「パパ」の戦力化計画 核家族・共働き育児について(ドラフト版)

1)目的

・出産、育児において「パパ」は重要な戦力であることを広く発信する
・より多くの人たちに「パパ」の戦力化の重要性を伝えるために、個別の事象や感情に応えるのではなく、統計や論文等のデータを中心に情報を整理し、倫理的に理解できるようにする
・「パパ」の戦力化の必然性を感じた人が具体的に行動できるように、具体的に何をすれば良いか、誰と相談すれば良いかを明確に伝える

2)利用イメージ

・企業の人事部門を介して、これから出産、育児を始める社員に冊子を配布し、出産、育児について事前に学ぶ必然性と学ぶきっかけにしてもらう
・出産、育児について学ぶ必然性を理解した後、具体的に学びたいという人が増えてきた時に、オンラインでセミナーを開催し、対応する
・より具体的に、個別の課題に対応してほしいというニーズに対しても、個別にオンラインで相談に対応できるようにする


3)冊子を配布する対象(ターゲット)

・企業の中で、「男性育休」について検討、推進している担当者(人事部門)
・これから男性育休を取得しようと考えている男性社員
・自然科学系(理系)出身の女性(「リケジョ」)で、これから出産を控える社員
・出産、育児について学んでみたいという人たち全般

4)今後の計画

・3月末ごろに内容をFIXし、完成する予定です。
・4月から必要な方へPDFで配布させていただきます。
・冊子を印刷するかは現在未定です。

本冊子について、ご興味がある方、ご連絡ください。

今、8割くらいはできているので、ドラフト版をお渡しし、ご意見やコメントを頂き、内容を充実させていければと思いますので、ご協力をお願いします。

Newsletter 2021/02 vol.42

2021年ももう1ヶ月が経過。
今月も活動状況を報告させて頂きます。コロナ禍でオンラインで面談したり、コミュニケーションを行うことにスタンダードになり、スケジュールを見ていたら先月は思っている以上に多くの人とお会いしていたことに気づき、ちょっと驚きました。

アンケート調査について

アンケートにご協力ありがとうございました。
2回目の首都圏を中心に緊急事態宣言が出され、在宅ワークが増えて、前回の時と同じように在宅ワークと育児の両立に苦しむ人が増えることを懸念し、在宅ワークと育児をテーマに先月中旬から月末までの期間にアンケート調査を実施しました。皆様のご協力により、77名の方(女性24名、男性53名)にご回答をいただきました。アンケート調査を実施した背景には、法人向けに従業員を対象に産前産後に関するサービスを提供しようとしたときに、現代の子育て世代の世界観と企業が想定している子育て世代の世界観とのギャップがあり、同じ「子育て」という言葉でもイメージするものが違っているのではないかという仮説があったからです。現在子育て中で仕事をされている方から具体的にコメントでもご意見を伺い、現実の課題を認識することができました。今、アンケート結果を集計してますが、傾向としては、女性より男性の方が、在宅ワークにより負荷が高まっているような傾向がある感じがしています。その理由は、今回のアンケートに協力いただいた8割くらいのパパは非常に育児に積極的に参画している人であり、通勤していたときよりも、在宅ワークになってより一層家事、育児に参画する機会が増えたからだと所感を持っています。これからより詳細に考察をしていいきますので、今後発表させて頂ければと考えています。

音声SNS「clubhouse」の衝撃

1月下旬くらいから「clubhouse」というアプリが話題となり、roomを開設することで、リアルに会話が簡単にできるようになりました。このroomを医療従事者や子育て支援をしている方、ママ自身が解説し、気軽にいろんなテーマについて話し、情報が交換されるようになりました。直接、子育てに奮闘しているママやパパの声を聞けるようになったことは、非常に大きな変化で、衝撃でした。
ただ子育てに関するroomの多くはママを対象とするものが多く、「パパ歓迎」と書いていても、実際に入っているのはほとんどがママで、男性であるパパは少数です。この構図を変えていかないと子育ての課題は解決しないと思うので、自分たちの活動を多くの人に伝え、パパの戦力化とパパをサポートする必要性を訴えていこうと思っています。
この音声SNSは気軽に雑談できるだけに、ダラダラとのめりこんでしまう危険性が高いと思うので、個人的にはそこそこで留めておこうと思います。

「産後(の)うつ」「育児うつ」を防止するために

これまでも何度か企画を説明してきた産後のメンタルヘルスに関するソリューションの実証実験を行う計画を進めています。この実証実験を行うにあたっての詳細なプランについては近日中に発表させて頂きますので、お待ちください。
3月くらいにクラウドファンディングを企画したいと考えていますので、ご協力よろしくお願いします。

Newsletter 2021/01 vol.41

新年あけましておめでとうごうごいます。
本年もよろしくお願いします。

昨年はCOVID-19の感染拡大により、様々なことが大きく変化した1年であり、これまでの仮説を試行錯誤することができた1年であり、大きなチャンスを感じる1年でした。今年はその試行錯誤で得た知見を、より具体的にカタチにする1年であり、ビジネスとして立ち上げる1年にしたいと考えています。そんな思いをメンバーと共有するため、元旦から事業計画を討議する時間を得て、スタートしました。
今年取り組む3つのテーマについてご説明します。

1.出産・育児に関して「パパ」をケアする仕組みにこだわる

今の子育て世代は、ママとパパと二人で子育てをすることが前提です。これまでのようにパパはママをサポートするという補助的な役割ではなく、パパも主体者となって出産・育児に関わっていくことが当たり前という風潮になってきています。しかしながら、初めての出産・育児はママもパパも初めてのことばかりで、知らないことばかりです。「○○すべき」と言われても、できないことは当然であり、そんなできないことを周りに相談できない状況を改善する必要があると考えています。

また、出産・育児はこれまで女性が行うことであるという前提でいろんな仕組みができていますが、前述の通り夫婦二人で子育てをする前提に変わったことで、「ママ」だけでなく、「パパ」も含めた視点で考える必要性があります。この「パパ」という視点は、株式会社こそらぼを起業した時からずっとこだわってきた視点であり、より一層こだわって考え、広く外部へと発信していきたいと思います。

2.「産後うつ」の予防に注力する

COVID-19で活動が制限され、外出も制限されたことで、出産、育児の孤立が進み、年末のレポートでは「産後うつ」に罹患している人は通常10%ですが、昨年は20%まで上昇しているとありました。また、企業は在宅ワークを推奨することで、ワークスタイルを変革することでプラスの効果もありますが、育児と仕事の両立という難しさも顕在化しており、メンタルヘルスに影響がではじめています。

出産・育児に関するメンタルヘルスの課題に関して、自分たちでできることは何かを考えた時、治療はできないが、ITと専門家とのネットワークを活かすことで、予防はできると考えたので、それをまずカタチにして、本当に「産後うつ」を予防できるか、またどうすれば「産後うつ」にならずにすむのかを考えていきたいです。

3.経験と勘を可視化(データ)し、分析可能な状態にする

少子化の問題を考える時、夫婦間の「コミュニケーション」がキーになります。出産、育児はこれまで経験と勘で行われてきたため、アドバイスする人によっても言うことが違うし、その状況によっても対応が異なるため、これが正解と言うこと難しい領域です。そして、出産、育児はこれまで女性が中心に行ってきた背景もあり、女性が状況に応じて判断し、対応してきました。しかし、夫婦二人で出産、育児をするようになると、「共有」が必要になり、「コミュニケーション」の重要性が高まります。その時に求められることが、「なぜ?」という論理性です。実生活において、論理とか言うと、すごく面倒臭い感じがしますが、ここで言いたいことは、状況を説明するときに「なんとなく」ではなく、「こうだから」というストーリです。そのストーリを説明するときに、一般化されたお互いが認識できるものがあれば、よりコミュニケーションが円滑にできるのではないかと考えています。この一般化するための1つの手段が、いろいろな育児のやり方を記録し、分析可能な状態にすることだと考えています。これを「産後うつ」のテーマと合わせて、まずはチャレンジしていきたいと考えています。


今年はなんとかして「0→1」の壁を越えたいと思っています。
多くの人たちに相談させて頂く機会が増えると思いますので、ご協力のほどよろしくお願いします。

Newsletter 2020/12 vol.40

今年も師走。
1月から中国が何やらCOVID-19で大変というニュースから始まり、あれよあれよと日本だけでなく、世界に広がり、仕事も生活も全てが一変しました。そんな1年でしたが、株式会社こそらぼとしては大きく動いた一年でもありました。

1)母乳と赤ちゃんの免疫の関係を調べるための共同研究を開始
昭和大学との共同研究により、昭和大学病院で出産されたお母さんと赤ちゃんに協力を頂き、初乳(生後3日)、移行乳(生後14日)、成乳(生後30日)をサンプルとして提供いただきました。またその時の赤ちゃんのうんちもサンプルとして提供頂き、メタゲノム解析を実施しました。またそれと同時に、アンケートにも協力頂き、母乳とメンタル(産後うつ)に関しても相関がないかと考え、分析を行いました。
結果としてはサンプル数が少ないため、決定的な因子が見つかったわけではないので、継続的にサンプルを採取し、相関関係を見つけていければと考えています。

2)COVID-19に関する論文調査
1月後半ごろからCOVID-19が中国で感染が拡大し、日本にもその影響が出始めた頃に、ライフサイエンス分野に関わる有志が集まり、情報収集及び交換をするようになりました。そして、COVID-19が周産期にどのような影響が出るのかについて、国際的な論文が発表されるようになった頃に、その論文をWordpressのDBに登録し、時系列に閲覧できるようにしました。毎日、医療従事者の方は患者さんに向き合っているので、論文をいちいち探す必要がないように、また何か素人でも協力できることはないかという思いで論文を探しては登録していきました。

3)「東京里帰らない人応援プロジェクト」
3月くらいから病院はCOVID-19の対応でバタバタしていた頃、立ち会い出産、面会の中止など出産についても状況が一変していきました。また産前産後の実母の支援が実家へ帰ること、実家から自宅への移動が制限され、妊産婦の孤立、育児の立ち上げの困難を懸念し、東京都の開業助産師と一緒に急遽プロジェクトを立ち上げ、支援に乗り出しました。
実際に困っている人へのアクセスは初めてであり、非常に多くのことを学ぶ機会になりました。その1つはあまりにも助産師という職業が一般の人、特に産前の人たちに認知されていないこと。2つめは新しいサービスを認知することの難しさ。3つめは産前教育の必要性と出産育児においてパパは大事な戦力であるということ。
またこのプロジェクトを立ち上げて活動したことで、寄付や支援を頂きました。人のつながり、気持ちに感謝です。

4)助産師さんたちの活動を支援
「東京里帰らない人応援プロジェクト」は東京都の助産師の方たちの活動で、それ以外にもCOVID-19で助産師の活動のオンライン化が急速に進み、Webサイトの立ち上げをサポートしてり、オンライン両親学級の予約管理(CRM)のシステムのサポートをしたりしました。それにより具体的にどのような業務、データの管理項目を把握することができたので、助産師が利用するためのケア記録システムを作るためのイメージがしやすくなりました。緊急事態宣言により在宅テレワークが中心になり、いつでもサポートできる環境であったので、正直非常に支援しやすい環境でした。

5)始動Next Innovator2020
COVID-19で産前産後ケアも一気にオンライン化が進み、オンライン両親学級やオンラインイベントが広がり、それに関わっていたこともきっかけとなり、経済産業省が主催する「始動Next Innovator」に応募し、参加することになりました。解決したい社会課題を整理し、ビジネスとして解決することを最終的に事業計画書とピッチにより発表するというプログラムです。このプログラムの講師陣が今の日本でトップレベルの人たちで、毎回刺激的なテーマでレクチャーしてもらうことができるという贅沢な時間でした。また参加者も大手企業の新規事業を考えている人やスタートアップで勢いがある人が集まっており、この仲間も刺激的な人ばかりでほんと楽しい時間でした。何よりもこのアルムナイはすでに600名もいるというから、アイデアの宝庫であり、貴重なネットワークであり、通称「始動マフィア」というらしく、大きな財産を得た感じです。
残念ながら、シリコンバー選抜にはなりませんでしたが、出産、育児の課題をメンバー100人に発信し、メンターやスタッフの方数十人に発信する機会を得たことは大きいと思っています。また、「少子化」という新たなテーマを追加し、考えることになったことは自分自身にとって新たな気づきであり、グローバル化へのチャンスだと感じています。

今年もまだビジネスモデルを検討する時間に費やし、マネタイズまではいきませんでしたが、ステークホルダとの関係、マーケットに関する距離感は確実に近づいたし、自分たちの立ち位置を発信できる関係ができてきたと実感できた一年でした。

2021年はいよいよマネタイズ、ビジネスとしてスタートできるように頑張ろうと思います。今年1年ご協力ありがとうございました。そして来年もよろしくお願いします。