Newsletter 2018/09 vol.13

生命の誕生をシンプルに考えてみた!

◾️サイエンスをビジネスにする難しさ
サイエンスと聞くと何やら専門家がいて、難しい話をされて、よくわからないということがよくあります。しかし、本当にその仕組みを理解している人ほど、簡単な言葉で説明できるのも事実です。幸いにして、私の周りにはいろんな難しいテーマを簡単に説明してくれる人が多く、いろんなことを教えてもらうことができ、非常に恵まれた環境にいると思います。
ただサイエンスをビジネスにしようとした途端、そのハードルは高く、まずはエビデンスは?となり、再現性はと?となり、ビジネスモデルまでなかなかたどり着かないという難しさがあります。仮に競合がいたとしても、同じハードルを越えなければならないので、プレーヤーが少ないという特長です。
そんな中、今こそらぼでは子育てをテーマに赤ちゃんの健康、お母さんの健康をテーマにサイエンスの観点からビジネスへチャレンジしており、まさにいくつかのハードルを越えようとしています。
今回はその途中経過を報告します。ぜひご意見、ご協力をよろしくお願いします。

■健康な赤ちゃんに会うために
健康な赤ちゃんが産まれてきてほしいとみんな願っています。そんな願いを叶えるため、自分たちでできることはどんなことがあるかを考えてみました。赤ちゃんの誕生の神秘さに目をつむり、ライフサイエンスの観点から仕組みだけに注目してみようと思います。専門家でもない私がシンプルに理解するために考えてみましたので、稚拙な議論で申し訳ございません。

ヒトも動物であるので卵子と精子が受精するところからはじまります。
ということは、「細胞」だということです。その細胞がお母さんのお腹の中で分化して、およそ40週間かけて成長し、赤ちゃんの体ができあがっていきます。
ということは、妊娠期はお母さんのお腹で「細胞」を育てる意識を、もっとしっかりもつ必要があるのではないかと思ってしまいました。細胞を育てるには、アミノ酸からタンパク質を作る必要があります。そのためには、ビタミンやミネラル(カリウム、鉄分)が必要となります。そうすると、赤ちゃんがお腹で成長する過程で、これらの成分が必要であり、お母さんの体内で消費されるのだと。言い換えるとお母さんの体から消費されるため、不足しがちで、必然的にそれらを補わなければなりませんということかと。

つまりは妊娠期、食事が大事だということです。

■食事の大切さは妊娠期だけでなく、産後も
少し話は変わりますが、出産後、お母さんの腸内細菌が母乳を介して、赤ちゃんの腸内に入り、腸内細菌を作りはじめるということが報告されています。赤ちゃんは妊娠期のお母さんの腸内細菌の状態の影響を、産後ダイレクトに受けることになります。だから、妊娠期からお母さんの腸内細菌の状態を良い状態にしておく必要があります。腸内細菌の状態をよくするためには、食事が重要であり、また精神的な安定、ストレスをいかに受けないで生活も大事になってくるかと思います。ただ出産直前まで仕事を頑張る女性も多くいるので、周りのケアも非常に大事なこととなります。
また、赤ちゃんとお母さんがつながっている授乳期も母乳を介して、いろいろやり取りをしますが、離乳食に移行する段階で、赤ちゃんは自分で生きていくことができる状態なっていなければならず、これまでの文脈から赤ちゃんはしっかりした腸内環境が出来上がっている必要があり、そうなるようにしっかりサポートしていくことが求めらるのだと考えています。

■漠然と食事が大事と言われても。。。
ただ妊娠期や授乳期に食事が大事、バランスのとれた食事と言われても、食事を変えることは習慣を変えることとイコールで、大変難しいことです。

栄養と言われると、どの栄養素が身体にどんな影響を与えているかがストレートに素人にはわかりにくいため、このあたりもう少しわかりやすく、噛み砕いて誰でもわかるようにする必要があるのではないかと思います。実際、このあたりが素人にわかりやすくなると、腸内細菌の状態に対して、今何をしなければならないかを理解することができ、対策を考えることができるようになると思います。

また、各人の効果を実感できるレベルにするには、それぞれの人の状態を把握し、どうすればより良い状態になるかを考える必要があるが、データが整備されていないためそれはいきなり難しいと思うので、まずは個々人への対応の前に、いくつかのタイプを層別化するところから初めてみてはどうだろうかと考えています。

◾️より多様な可能性にチャレするために
難しいこともシンプルに考えることで、より多くの人たちを巻き込み、アイデアを活性化させることで、複雑な課題も解決できればと思っています。

ぜひみなさまのご協力をお願いします。

共働き子育て世代に関するママの実態調査について

共働き子育て世代を対象に出産に関する実態を把握することを目的に調査した結果を報告します。

  • オフィスで搾乳しているママ
  • 出産年齢の高齢化(アラフォーママ)
  • ママの高学歴化
[pdf-embedder url=”https://testcosolab.sakura.ne.jp/cosolab/wp-content/uploads/2018/10/調査レポート20180810.pdf”]

Newsletter 2018/08 vol.12

ライフサイエンス✖️IT

今回はライフサイエンスの分野でデジタル化の流れがどんな状況で情報通信分野から見たときにどんな課題があるのかを考えるため、がんに関する生体サンプルを研究している学会のシンポジウムに参加した時のことを報告します。
母乳の健康度を評価するときも、同じく生体サンプルをデジタル化するプロセスを行うので、共通する部分も多々あるかと考えているので、参加しました。
■がん研究における生体サンプルの活用について
第4回クリ二カルバイオバンク学会シンポジウムに参加してきました。大学や医療機関で、がんに関する研究を進めるため、細胞(生体)サンプルを収集し、研究用途で保管する取組みを行っており、その成果や課題などを報告する学会活動です。
この学会は医学系ということもあり、医師または製薬会社の方が中心ですが、検査機器、情報関連などからも参加しており、150-200名くらいが参加していました。今回は、7/6~7/8の日程で、京都大学がその会場で、まさに西日本が記録的な大雨となったときです。

■デジタルトランスフォーメーションの流れ
細胞を顕微鏡でモノをみる時代(アナログ)から、細胞をデジタル化しデータで見る時代(デジタル)へ変わってきていますが、臨床の現場ではサンプルに関して、「データ」よりも「モノ(マテリアル」に意識があり、その活用方法を考えるという意識がまだまだ議論されていない印象を持ちました。

■本格的にデータを活用する時の課題
がん研究においてこの生体サンプルを調べることは非常に重要であり、その調べた結果を蓄積することは大事だと思います。がんの場合、遺伝子の変異によっておこる疾患であることはわかっており、その遺伝子の変異を調べることで治療方法がわかる時代になってきています。これは次世代シーケンサー(NGS)という機器が開発され、遺伝子の状態をデジタルで表現できるようになった功績は大きいと思います。

1)データ量
ヒト一人の全遺伝子情報(いわゆるゲノム)をデータ化すると、およそ90GBのデータ量となります。そして、経年での変化を追跡することで、人の状態の変化を知ろうとすると、さらに膨大となります。それら膨大なデータを人が解析することは難しく、大量のサンプル、大量のデータを使って、AI(人工知能)も含めたテクノロジーを活用することで、研究が進むことが期待されます。

2)個人情報
病気になった人のことを調べるためには、ゲノムの情報は設計図であるため、その人がどんな生活、過去にどんな病気に罹ったのかなど、付加情報がより重要となります。それは個人情報となり、どのように扱うのかは法律と密接に関係しているので、時間軸を考えながら対応することが求められます。
3)比較
今回の学会でも、医学の世界では病気になった人のことを調べることに注力しますが、その人と健康な人との違いを知ることも大事で、その差が何かを知ることにより、病気のメカニズムを理解することができます。
特に、ゲノムに関しては健康な人のゲノム情報が研究の現場になく、比較するということができておらず、またいくつかのタイプに層別化もできてないため、どんなタイプの人のことを対象に議論しているのかもわかりにくいのが現実で、これも大きな課題です。

4)忍耐
医療の世界は研究してから治験を経て、臨床へという流れを取るため、成果が社会に還元されるまで時間がかかるので、根気よく継続して進めることも重要なことで、それをビジネスにしようとすると、その期間をじっくり着実に物事を進める忍耐も必要です。
5)そもそも難しい、わからない
学会でもテーマになりましたが、ゲノムだ遺伝子だと言っても一般の人は分からないため、専門家が一般人に向けてその効果や効用を説明しても理解されないし、受け入れられたいのが現実です。だから誰でもわかるように平易に説明できるレベルに変換することが、一般に向けて普及するときには重要です。

■ヒトの状態をデジタル化することでの可能性
ゲノムを解析する以外にシーケンサーでは体の状態に影響がある細菌を調べることができ、その細菌の種類や比率でその人の状態を評価できるようになってきています。最近、少しずつ普及してきた腸内細菌(腸内フローラ)を検査して、健康状態を把握し、食品やサプリメントをレコメンドするサービスがあります。
これは腸内の細菌をみるので、便を検査することになります。

こそらぼでは母子ともに健康ということを調べるため、母親の母乳と赤ちゃんのうんちを使って細菌を調べるということを事業化しようと準備を進めています。
年内にテクニカルな検証を行い、その後サービス検証を行って、来年の春ぐらいにサービスローンチできることを目指しています。

乞うご期待!

Newsletter 2018/07 vol.11

子育て×健康&子育て×未来(続々編)

子育ての親のイライラ、子どもたちも大変?
最近、子育てと共働きをテーマに考えたとき、親の都合を優先するあまり、子どもたちの機会を奪い、子どもたちにしわ寄せがいっていないかと気になった。
社会は生産労働人口が減少し、女性が働き、この社会課題を何とかしようと動いている。また少子化が進行し、人口が減少していることを受け、子育てをしながら仕事を続けることができるようにと、政府も企業もその対策を急ぎ、働き方の多様性を促進し、保育所等の施設の整備をやってきた。その結果、我々夫婦も共働きで子育てをしながら、生活しており、制度によって助けられている。
ただこの裏に、子どもたちに我慢してもらっていることもあるのではないか?と思う。共働きにより、親子で過ごす時間は少なくなるのは事実である。また保育園へ送迎する時、時間を効率化するため、自転車や自動車で行うことで、子どもの運動機会が減っているのでは?など、いろいろ気になることがある。それ以外に、子どもたちにとって最も厄介なのは、時間に追われ、仕事に追われている親たちのイライラではないかと。
そもそも共働きの子育て世代は、本当に仕事をしたいのか?また逆に本当に子育てしたいのか?(幼児虐待のニュースをみて)と考えた時、社会の風潮に流されている人が少なからずいるのかもと思ってしまった次第である。
きっかけは、先日アラフォーママネットワークの棚橋代表(当時)と話をした時に、「他律」と「自律」が話題となり、我々アラフォー世代、いろんなことが他人の基準で自らの行動のように決めていることが多く、それに縛られて苦しんでいる人が多い世代であると思った。例えば、大学受験、就活、婚活、妊活など、ライフイベントがブームになって、その流れに動かされてきた。
つまりは、他人からよく思われることを意識し、他人と比較し、「〇〇すべき」と言うことが先行し、自分の基準で行動していない。だから、子育てにおいて子どもが親の思いとおりに行動しないことに、イライラすることが多いのではないかなぁと思う。
本来は、子どもに対して親は「愛着」をもとに接するのであれば、自然と「○○してあげよう!」と思うものではないかなぁ?と思うと、そのギャップはどこからきているのかを考えてみたく、自問自答中。

どうすれば子育てのイライラ、なくなるの?
子育ての親のイライラは他律が原因であるならば、自律を意識して行動すればよいのではないかと思う。つまりは自分の基準で行動できるようになるということであるが、実際のところ、相当意識して他律を排除し、自分の考えや意識を高めなければ、そうはならない。ただ努力してみる価値はあると思う。第三者的に言えば簡単そうだが、感情を持つ人なので、仕組みがわかっても解決しない。
また、イライラの解消で大事なのは、夫婦の間でその基準が合意され、共有されることである。この子育て中の夫婦間の共有は非常に難しく、実際夫婦間のコミュニケーションの課題がイライラの原因であることも多いので、どうすれば上手くいくのかも考えるべき課題の1つである。実際、子どもが0-2歳の時の子どもと親がべったりな時期に離婚率が高いという調査結果が出ており、夫婦関係もギクシャクしやすいので、要注意である。
またこの時期は自分の時間が持てないと悩みを持っている人が多いので、夫婦で役割を分担し、負荷を分散する必要があるため、最もコミュニケーションが大事なのだが、最もコミュニケーションが難しい時期でもあり、相当意識しなければならない。

どうすれば良いかはわかるが、現実は。。。
いろいろ考えるべきことはあるが、夫婦の間で基準が共有できれば、誰かに協力をお願いすることもでき、周囲を巻き込んで活動もできるようになるので、共働きで子育て中の人たちの負担(ストレス)は軽減され、イライラは減少すると思うので、なんとか乗り越えて欲しいものである。ほんと子育て中の人たちが自律できれば、子育ては一人で孤立するのではなく、周りと一緒にできる社会が健全となり、こそらぼの「協遊 協育 協創」という考え方に戻ることができ、スッキリするが、実際はそう簡単ではないので、こそらぼの活動を通じて、課題を解決したいと思う。
本当に、私自身家の中にイライラがあるのが嫌で、どうすればなくなるのかといつも考えている。ぜひよいアイデアがあれば、ご教示頂きたい。そして、みんなでそのアイデアを共有して行こう!

あと、
急激な出生数が減少!ご存知ですか?
2017年の出生数が94万6060人に。
100万人を切ったと思えば、いつのまにか。。。
そして、第二次ベビーブーム世代の出産年齢が終わるため、今後大幅に出生数が増加する要素がない状況を思うと、今何ができるかを、各人の私事として、今一度、真剣に考えなければならない。

Newsletter 2018/06 vol.10

子育て×健康&子育て×未来(続編)

先月号でこそらぼがこれから取り組んでいきたい4つのテーマについて発信させて頂き、それに対していろいろ反響がありましたので、今月号で報告します。
まず下記3つのテーマに関する反応を報告します。
1.オフィスで搾乳した母乳の専用冷凍庫
2.母乳の健康度(生活習慣から評価)
3.母乳の健康度(計測機器を使って数値で評価)
◆オフィスで搾乳する課題は顕在化せず
大企業(従業員2万人規模)で出産したあと仕事復帰した女性社員80名を対象に、オフィスで搾乳した経験があるか、またどんな課題があるかをアンケートして頂いた。その結果、オフィスで搾乳した経験はなし、課題も感じたことがないという回答だったと報告を頂きました。アンケートの結果は私どもの仮説とは異なるものでしたが、スタートアップして間もない企業に対してご協力をして頂けたことがとても嬉しかったです。ありがとうございます。
◆米国企業は働き方がすでに多様化している!
米国の西海岸にHQがあるグローバルで展開するIT企業に勤務する方に、Lactation Roomが利用されているかを聞いたところ、オフィス内に授乳室や出産を控えた人が休憩する部屋があり、専用の駐車場まであるとのこと。また、オフィスにベビーカーで子どもを連れてくる人がいたり、子どもが普通にオフィスを歩いているそうで、日本と随分様子が違うと報告をもらいました。
◆先進的な日本企業ですら社員へ浸透するには課題も
日本のIT企業でWebページにLactation Roomがあり、子育てしながら働く女性を応援していますとメッセージを出している企業の社員の方に、その実態を聞いたところ、あまり社員の方が認識していないようで、利用もされてないかもとコメントをもらいました。実際の利用状況はわかりませんが、折角先進的に取り組まれていることが、広く社員にその利用目的や意義が伝わっていないことが少し残念でした。
◆社員から声が上がれば対応できるのに。。。
昔ながらの大手企業の健康管理室の方に、オフィスでの搾乳の課題をヒアリングしたところ、具体的な要望は社員から上がっておらず、これまで1-2名が健康管理室で搾乳させて欲しいと相談があり、対応したとのことで、オフィスで搾乳しているという事実と要望が上がってくれば、ぜひ健康管理室で対応したいとのことでした。
先月号でこそらぼがこれから取り組んでいきたい4つのテーマについて発信させて頂き、それに対していろいろ反響がありましたので、今月号で報告します。
まず下記3つのテーマに関する反応を報告します。
1.オフィスで搾乳した母乳の専用冷凍庫
2.母乳の健康度(生活習慣から評価)
3.母乳の健康度(計測機器を使って数値で評価)
◆オフィスで搾乳する課題は顕在化せず
大企業(従業員2万人規模)で出産したあと仕事復帰した女性社員80名を対象に、オフィスで搾乳した経験があるか、またどんな課題があるかをアンケートして頂いた。その結果、オフィスで搾乳した経験はなし、課題も感じたことがないという回答だったと報告を頂きました。アンケートの結果は私どもの仮説とは異なるものでしたが、スタートアップして間もない企業に対してご協力をして頂けたことがとても嬉しかったです。ありがとうございます。
◆米国企業は働き方がすでに多様化している!
米国の西海岸にHQがあるグローバルで展開するIT企業に勤務する方に、Lactation Roomが利用されているかを聞いたところ、オフィス内に授乳室や出産を控えた人が休憩する部屋があり、専用の駐車場まであるとのこと。また、オフィスにベビーカーで子どもを連れてくる人がいたり、子どもが普通にオフィスを歩いているそうで、日本と随分様子が違うと報告をもらいました。
◆先進的な日本企業ですら社員へ浸透するには課題も
日本のIT企業でWebページにLactation Roomがあり、子育てしながら働く女性を応援していますとメッセージを出している企業の社員の方に、その実態を聞いたところ、あまり社員の方が認識していないようで、利用もされてないかもとコメントをもらいました。実際の利用状況はわかりませんが、折角先進的に取り組まれていることが、広く社員にその利用目的や意義が伝わっていないことが少し残念でした。
◆社員から声が上がれば対応できるのに。。。
昔ながらの大手企業の健康管理室の方に、オフィスでの搾乳の課題をヒアリングしたところ、具体的な要望は社員から上がっておらず、これまで1-2名が健康管理室で搾乳させて欲しいと相談があり、対応したとのことで、オフィスで搾乳しているという事実と要望が上がってくれば、ぜひ健康管理室で対応したいとのことでした。

Newsletter 2018/05 vol.9

子育て×健康&子育て×未来

子育てと共働きをテーマについて、いくつか事業化に向けたアイデアを今回はみなさんに意見を頂きたく、書かせて頂きます。すでに何人かの方にはアドバイスを頂き、そのアドバイスを参考にアイデアをブラッシュアップしています。テーマは「健康な母乳」です。
私自身、子どもが0歳の時、家事やお世話はできる限り協力しようと思って、ミルクをあげたり、オムツを替えたり、お風呂に入れたりと目の前のことに必死で対応してきたが、当時そもそも「母乳」に関する知識も理解もありませんでした。こそらぼの活動をし始めて、子育ての課題について考えるようになり、母乳がもつ力について学び、気づきがありました。母乳には、栄養、免疫、愛情の力があり、栄養の視点でしか理解されてないのではないかと感じています。改めてそれ以外の力について認識する必要があるのではないかと思っています。このことを男性であるパパが意識するのとそうでないのとではママも赤ちゃんもその後成長に影響を与えるのではないかと思っています。
1.親の都合を優先して、我が子(赤ちゃん)に接していないか?自戒を込めて。
首都圏を中心に待機児童の問題が社会問題化しており、保育園に入れないと職場復帰できないという現実があります。早めに民間の保育園に預けて職場復帰を果たし、保育園に入るためのポイントを加算するようなことも行われています。その結果、卒乳せずに職場に戻るママも多く、オフィスのトイレで搾乳しているママが結構な割合で存在してます。そんなママたちは搾乳した母乳を帰宅し、我が子にあげるため保存しているママもいれば、そのままトイレに捨てているママもいるとのことです。働きたい意欲あるママたちにが搾乳した母乳をオフィスで保管できて、自宅に持ち帰ることができる仕組みを、企業が少し支援しても良いのではないかと思っており、専用の冷凍庫を設置することが事業になるのではないかと考えています。
2.そもそも健康な母乳ってどんなもの?
日本で母乳を研究している医師は非常に少ないと聞いています。また、どんな状態であれば、母乳が健康であるという指標も定義も曖昧な状況です。一方、母乳はどうすれば出やすくなるかという方法に関しては多くの書物で述べられており、どんなものを食べると母乳が出やすいのかも説明されています。このような状況をふまえて、まずはママがどんなものを食べて、どんな生活習慣かを記録する仕組みと赤ちゃんの授乳の様子を記録し、情報を集めることからはじめて見たいと考えています。
子育てと共働きをテーマについて、いくつか事業化に向けたアイデアを今回はみなさんに意見を頂きたく、書かせて頂きます。すでに何人かの方にはアドバイスを頂き、そのアドバイスを参考にアイデアをブラッシュアップしています。テーマは「健康な母乳」です。
私自身、子どもが0歳の時、家事やお世話はできる限り協力しようと思って、ミルクをあげたり、オムツを替えたり、お風呂に入れたりと目の前のことに必死で対応してきたが、当時そもそも「母乳」に関する知識も理解もありませんでした。こそらぼの活動をし始めて、子育ての課題について考えるようになり、母乳がもつ力について学び、気づきがありました。母乳には、栄養、免疫、愛情の力があり、栄養の視点でしか理解されてないのではないかと感じています。改めてそれ以外の力について認識する必要があるのではないかと思っています。このことを男性であるパパが意識するのとそうでないのとではママも赤ちゃんもその後成長に影響を与えるのではないかと思っています。
1.親の都合を優先して、我が子(赤ちゃん)に接していないか?自戒を込めて。
首都圏を中心に待機児童の問題が社会問題化しており、保育園に入れないと職場復帰できないという現実があります。早めに民間の保育園に預けて職場復帰を果たし、保育園に入るためのポイントを加算するようなことも行われています。その結果、卒乳せずに職場に戻るママも多く、オフィスのトイレで搾乳しているママが結構な割合で存在してます。そんなママたちは搾乳した母乳を帰宅し、我が子にあげるため保存しているママもいれば、そのままトイレに捨てているママもいるとのことです。働きたい意欲あるママたちにが搾乳した母乳をオフィスで保管できて、自宅に持ち帰ることができる仕組みを、企業が少し支援しても良いのではないかと思っており、専用の冷凍庫を設置することが事業になるのではないかと考えています。
2.そもそも健康な母乳ってどんなもの?
日本で母乳を研究している医師は非常に少ないと聞いています。また、どんな状態であれば、母乳が健康であるという指標も定義も曖昧な状況です。一方、母乳はどうすれば出やすくなるかという方法に関しては多くの書物で述べられており、どんなものを食べると母乳が出やすいのかも説明されています。このような状況をふまえて、まずはママがどんなものを食べて、どんな生活習慣かを記録する仕組みと赤ちゃんの授乳の様子を記録し、情報を集めることからはじめて見たいと考えています。

Newsletter 2018/04 vol.8

子育てのイライラのなぜ?

以前、ご紹介をした「アラフォーママ・ネットワーク」の代表 棚橋美枝子さんを東京都大田区に招いて、3月2日に「アラフォーママよ、本音で語ろう!」というテーマでセミナーが開催されました。こそらぼはこのセミナーのお手伝いをさせて頂いたのでご報告します。

「結婚」や「恋愛」は学校で学ばない!
もし結婚や恋愛について学ぶ機会があれば、それなりの準備をしていたのにという声が、結婚教育をテーマに活動していると多いそうです。もし結婚について学んで準備していたら、結婚↑、出産↑、女性の社会進出↑となるだろうとのことでした。実際、結婚すると、子供が欲しいと思う人が増え、出生数は増加する傾向にあるそうです。現在の出生率は未婚女性が含まれているため平均が下がっているようです。出生数を増やすためには、結婚する前から子供が産まれた後も、仕事を続けることができるという前提が整備される必要があります。そうでないとなかなか女性は安心して結婚できないので。

子育てのイライラは男女の違いを理解することから!
そもそも男と女は違う生き物である。
子どもを出産するとママの脳は30箇所くらい変化するそうです。そもそも男性と女性、さらにママになって脳まで変化するため、その違いや変化をパパもママも認識する必要があるということでした。また、ママは出産によってホルモンのバランスも不安定で、イライラしやすいため、ママ自身もその状況を認識することが大事であり、さらにお互いがその変化を理解した上でコミュニケーションを行うことがイライラを軽減するポイントだとのことでした。
不機嫌は損である。ご機嫌でいることを意識する!
誰もが不機嫌よりもご機嫌の方が幸せであることは分かっています。また人間は放っておくと、マイナスの面が気になり、不機嫌に持って行かれてしまいます。だから不機嫌に持って行かれそうになったら、意識的にご機嫌をイメージすることがポイントで、不機嫌はマイナスなことしかなく、損でであると思うように習慣つけると行動が変わるそうです。これは意識の問題であり、トレーニングで解決できるとのことでした。そのためには、常にご機嫌のイメージを持てるように、なぜご機嫌がよいのか?どんな時が自分はご機嫌か?ご機嫌であるとどんなメリットがあるか?などを考え、自分なりにご機嫌を定義し、それを持続することを意識することが大事であるとのことでした。

子育ては「自立」だ!
子育ては自分で全てをしようとして孤立するのではなく、必要に応じて他人に助けを求めて自立することが大事だそうです。自立とは、自分で何もかもし、誰かに依存しないということではなく、特定の人に依存するのではなく、必要に応じて多くの人たちを巻き込むという意味で考えるのだと最後に強いメッセージをいただきました。

今回のセミナーの運営にあたって
30数名のアラフォーママに参加を頂き、そのほとんどの方は小さい子どもを連れての参加で、託児スペースの子どもを預けた方、またセミナーを一緒に子どもと受講された方といろいろでした。特に驚いたのは、意外にセミナー会場にいる子どもたちは騒いだり、ぐずったりすることは少なく、同伴でもセミナーを無事に終えることができたということです。
子育て中に、外部のセミナーに子どもと一緒に参加しようとすると、参加者が騒いだらどうしようかと躊躇してしまいますが、運営の方法を工夫することで、参加者に負担をかけることなく、セミナーを受講できるということがわかりました。

最後に
これまでこそらぼでは子育ての課題をモデル(構造)化し、多くの人たちと同じ課題を認識できるようにと思って活動してきました。今回のセミナーでは、なぜ課題が起こるのか、またその課題をどのように解決するのかというところを、気づかせて頂きました。
次は子育ての課題とその原因、そして解決方法について自分たちなりの考え方を整理し、発信できるようにしていきたいと思っています。

共働きのリアルな課題についてのレポート(仮説)

子どもが保育園を卒園するタイミングで、共働き世帯のリアルな課題を可視化して、保育園の園長先生はじめ保育士さんへ説明することを目的に資料を作成してみました。

それぞれの家庭で課題や重み付けが違うと思いますので、いろんなご意見ご感想お待ちしております。

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Newsletter 2018/03 vol.7

子育て、共働き世帯の「時間」

今回は子育てと共働きを解決するための仮説、
  子育て✖️共働き → パパ✖️時間
の「時間」について考えてみます。(前号では「パパ」についてまとめたので)
子育て中の共働き世帯は「時間」がないと感じます。1日24時間は変わりません。だからその時間をどのようにやりくりするかが求められます。子育て中は自分でコントロールできないことが多く、時間を融通させるのに苦労します。

この課題に対して、仕事しながらの子育てでどんなこと(タスク)を限られた時間の中で行わなければならないのかを整理することで課題を整理することができると考えています。子育て、共働き世帯の「時間」を1)家事、2)お世話、3)遊び相手と、4)仕事という4つのタスクに分けて考えます。
1)家事
家事は食事、洗濯、掃除など生活する上で必要なことです。子育て中とか共働きだからとか関係なく必要なタスクです。(今回ここは掘り下げません)
2)お世話
お世話は育児の固有のタスクの1つで赤ちゃんが誕生してからママ、パパの経験の有無に関係なく始まります。生まれたての赤ちゃんは自分で何もできないので、ママからおっぱいをもらったり、誰かにオムツを替えてもらったりとお世話してもらう必要があります。子どもが成長するにつれ、自分でできることが増え、ママやパパのお世話の負担は減っていきます。
3)遊び相手
遊び相手とは育児の2つ目のタスクです。子どもが小さいときは誰かと接し、遊びを通じていろんなことを学ぶ機会をえます。また赤ちゃんの頃はパパやママがお世話と遊び相手とに区別なく、ずっと一緒にいることが多いですが、子どもが成長するとともに、常にママやパパが遊び相手でなくても、一人で遊ぶようになり、友だちと遊ぶようになります。そして、親と遊ぶよりも友達と遊ぶ方がよくなっていきます。
4)仕事
子育てが始まった時に、パパもママもこの仕事に対する意識が一変します。多くのパパもママも仕事をだらだらするのではなく、限られた時間で効率的に集中してするようになります。ただ組織に所属して仕事をしていると、個人の事情で時間を制御しづらい状況が発生するのもしばしばありますが、政府主導で進める「働き方改革」により少しずつ変化が出てきているようにも思います。ただ、問題の根底には、仕事の評価がある一定期間でのパフォーマンスに軸が置かれており、単位時間あたりのパフォーマンスで評価する仕組みになっていないかと最近考えています。
これらの4つのタスクに関するウェイトは状況において変化します。必要に応じて外部の力を借りることもできるし、シェアという概念が広がっていることでいろんな選択肢が整備されつつあります。子育ては一人でするものでなく、周りの協力を得ながらするものと考えることで、必要に応じて外部の協力を仰ぐことで少しは余裕が出るのではないかと思います。
「子育てのPDCのCはコミュニケーション」
次に、育児をパパとママとで一緒に行うためには、もう1つタスクのプロセスを分解して考える必要があるタスクの実行において、P(計画)、D(実行)、C(確認→コミュニケーション)とすることで、子育て共働き世帯の課題を顕在化できます。特に、パパとママが行ったタスクに対して、お互いにその完了レベルの期待値と結果のギャップが喧嘩のきっかけになりやすいと思います。

また、パパとママとが子育てを一緒にするようになって必要になったことの1つが子どもに関することもパパとママで共有が必要であり、さらに共働き世帯では仕事のことも共有が必要となるため、家庭内のコミュニケーションの負荷が高まりやすい状況にあり、特に仕事をしながらの子育ては限られた時間で伝達することが求められ、さらに求めるレベルでそれに応えることが求められるため、ストレスを溜める原因になっていると思います。
このように、子育てと共働きを、タスクとプロセスに分解し、そこにいろいろな制約がかかる時間という概念を合わせることにより、課題を構造化でき、いろいろな人たちの悩みや課題を図に表現することができるのではないかと考えています。また、その課題を解決するソリューションも同時にマッピングすることができれば、必要とする人たちが簡単に課題解決のためのソリューションを選択することができるようになると考えています。

最後に、
パパの子育て参画と言われても何から始めれば良いのかわからないパパは多いと思います。いきなり料理をするのは難しいが、子どもと接するお世話や遊び相手ならすぐにできるのではないかと思います。
また、少し子育てに協力しようとする姿勢が見えたパパにいきなりタスクのレベルを求めるのではなく、まずは行動を起こしたことに寛容な心をママには持ってもらえたらなぁと思います。
このタスクとPDCで子育てと共働きを考えると、少しは感情的にならずに、何が問題かをパパもママも理解でき、子どもの前で笑顔でいられる
時間が増えることを期待しています。

Newsletter 2018/02 vol.6

保育園でパパ会してみた!

今回は、前号で子育てと共働きを解決するためには、
  子育て✖️共働き → パパ✖️時間
と述べましたので、特にパパ✖️時間の「パパ」の課題について考えてみようと思います。(時間については次号とします。)
パパの子育てに関する環境は、他の人と情報の交換がしづらく、ママからの指示と子どもからの要求に応えることにあたふたしているのが実情です。パパが他から情報をとってくる、交換するという仕組みがなかなかできないことと、私自身がどのように改善していっているかについてお話しします。

そもそもパパ同士、子育てについて他の人と話す機会は少なく、パパが見知らぬパパと、子育てについて会話する機会などほとんどありません。一方、ママは子どもをテーマにすぐに他の人たちと会話が始まり、すぐに仲良くなります。このことを、友人のブログ(みかづきナビ)で分かりやすく説明していて、それを見たとき、すっきりと理解でき、感動しました。彼曰く、パパ同士、相手の年齢や肩書き、職業や勤務している会社などが自分より上か下かを把握できないと、男はどの立ち位置でコミュニケーションして良いかわからないため、会話ができないのだと。実際、子どもが通う保育園や学校のパパの年齢は20代から4-50代までいます。会社のポストは平社員から部長、経営者までいます。瞬時に見極めることはほぼ不可能です。

ただパパたちに目的を伝えて役割を与えると、子どもに関連するイベントは非常にスムーズに運ぶという特長を持っているのも事実です。本当はパパたちも子どもたちには熱い思いを持っているのだと感じることは多々あります。

そこで次に、私が保育園のパパ同士仲良くなるために取った方法について、少しお話しします。パパコミュニティ、所謂パパ友を作ろうと取り組んだ話です。

1)ママ友を作り、パパ友作りに協力してもらう
私も他のパパにいきなり話しかけることができない一般的なパパです。だからパパに直接声をかけることはできませんでした。しかし、保育園の送迎で会う子どものママたちと顔見知りになっていたので、パパ同士仲良くなりたいので協力してほしいと伝えることから始めました。

2)イベントを企画し、家族参加を呼びかける
大人数で参加できるBBQやクリスマス会などを企画し、家族で参加し、それぞれに予め役割分担をして始めると、パパも役割を与えられるので、同じ役割のパパと会話ができ、それが少しずつ広がっていきました。ただその場かぎりの会話で、その後が続きません。当然これだけではLINEの交換には至りません。

3)パパだけの飲み会を企画する
より親密になるためにはやはり「飲み会」。
ただ子育て中の身分ではパパだけ休日に飲みに行くことはなかなか難しいのも事実。だから、ママ友にパパ同士の親睦を深めたいのでパパ会(飲み会)を企画したいと協力を要請しました。意外とすんなり了承してもらい、パパの参加に協力してもらうことができました。パパ会ではこれまでに何度も顔を合わせているので、酒が入るとすんなり。パパ会では、キャンプやスキーの企画で盛り上がり、みんな子どもたちに何かを提供したいという思いは共通で、盛り上がります。みんなで行くので、パパ自身にあまり経験なく、子どもたちを連れて行けないことも、他のパパがリードしてくることで、子どもたちに始めるきっかけを与えることができます。また逆に、自分が得意なことを他のパパが不得意とすることを補完し、子どもたちみんなにチャンスを与えることができるようになりました。

とはいえ、一番の成果は、子どもが来ないママだけの飲み会、「ママ会」が開催できるようになったことです。そしてママたちの息抜きの時間ができるようになったことだと思います。ママ会が行われる日はパパが子どもの遊び相手とお世話をするので、各家庭でいろんな事情があるため、私が家で他の家の子どもを預かったり、パパも一緒に来て一緒にご飯を食べて帰ったりと、こちらはこちらで楽しむ方法を見つけました。

冒頭でパパたちのコミュニティを作ることは難しいと言いましたが、いろいろな地域やテーマでパパコミュニティが立ち上がり、活動されているのも事実です。それらに参加する人たちに触れる機会が最近あったのですが、本当にみなさん子育てに熱い思いを持っておられ、いろんなチャンスを子どもたちに与えたいという思いが伝わってきました。

パパ友の効果として、保育士の知人から保育園でのパパ同士の繋がり度合いは、クラス運営を左右すると聞いたことがあります。これはパパ同士の繋がりが強いと、子ども同士のトラブル(叩いた、引っ掻いたなど)も「まあまあ」で収まるので、子どもたちに余計なストレスを与えなくてよいので、のびのび子どもたちが活動できるそうです。

最後に、パパ友の良さは、地域で長い関係を継続できる可能性があるということだと思います。仕事中心の生活では職場だけで、生活している場所、地域という関係が希薄になりがちです。保育園や学校を起点に始まった関係は引っ越しをしない限り続き、今、社会問題になっている退職後の地域社会との関係においても、解決するきっかけになるのではと期待
しています。