Newsletter 2018/09 vol.13

生命の誕生をシンプルに考えてみた!

◾️サイエンスをビジネスにする難しさ
サイエンスと聞くと何やら専門家がいて、難しい話をされて、よくわからないということがよくあります。しかし、本当にその仕組みを理解している人ほど、簡単な言葉で説明できるのも事実です。幸いにして、私の周りにはいろんな難しいテーマを簡単に説明してくれる人が多く、いろんなことを教えてもらうことができ、非常に恵まれた環境にいると思います。
ただサイエンスをビジネスにしようとした途端、そのハードルは高く、まずはエビデンスは?となり、再現性はと?となり、ビジネスモデルまでなかなかたどり着かないという難しさがあります。仮に競合がいたとしても、同じハードルを越えなければならないので、プレーヤーが少ないという特長です。
そんな中、今こそらぼでは子育てをテーマに赤ちゃんの健康、お母さんの健康をテーマにサイエンスの観点からビジネスへチャレンジしており、まさにいくつかのハードルを越えようとしています。
今回はその途中経過を報告します。ぜひご意見、ご協力をよろしくお願いします。

■健康な赤ちゃんに会うために
健康な赤ちゃんが産まれてきてほしいとみんな願っています。そんな願いを叶えるため、自分たちでできることはどんなことがあるかを考えてみました。赤ちゃんの誕生の神秘さに目をつむり、ライフサイエンスの観点から仕組みだけに注目してみようと思います。専門家でもない私がシンプルに理解するために考えてみましたので、稚拙な議論で申し訳ございません。

ヒトも動物であるので卵子と精子が受精するところからはじまります。
ということは、「細胞」だということです。その細胞がお母さんのお腹の中で分化して、およそ40週間かけて成長し、赤ちゃんの体ができあがっていきます。
ということは、妊娠期はお母さんのお腹で「細胞」を育てる意識を、もっとしっかりもつ必要があるのではないかと思ってしまいました。細胞を育てるには、アミノ酸からタンパク質を作る必要があります。そのためには、ビタミンやミネラル(カリウム、鉄分)が必要となります。そうすると、赤ちゃんがお腹で成長する過程で、これらの成分が必要であり、お母さんの体内で消費されるのだと。言い換えるとお母さんの体から消費されるため、不足しがちで、必然的にそれらを補わなければなりませんということかと。

つまりは妊娠期、食事が大事だということです。

■食事の大切さは妊娠期だけでなく、産後も
少し話は変わりますが、出産後、お母さんの腸内細菌が母乳を介して、赤ちゃんの腸内に入り、腸内細菌を作りはじめるということが報告されています。赤ちゃんは妊娠期のお母さんの腸内細菌の状態の影響を、産後ダイレクトに受けることになります。だから、妊娠期からお母さんの腸内細菌の状態を良い状態にしておく必要があります。腸内細菌の状態をよくするためには、食事が重要であり、また精神的な安定、ストレスをいかに受けないで生活も大事になってくるかと思います。ただ出産直前まで仕事を頑張る女性も多くいるので、周りのケアも非常に大事なこととなります。
また、赤ちゃんとお母さんがつながっている授乳期も母乳を介して、いろいろやり取りをしますが、離乳食に移行する段階で、赤ちゃんは自分で生きていくことができる状態なっていなければならず、これまでの文脈から赤ちゃんはしっかりした腸内環境が出来上がっている必要があり、そうなるようにしっかりサポートしていくことが求めらるのだと考えています。

■漠然と食事が大事と言われても。。。
ただ妊娠期や授乳期に食事が大事、バランスのとれた食事と言われても、食事を変えることは習慣を変えることとイコールで、大変難しいことです。

栄養と言われると、どの栄養素が身体にどんな影響を与えているかがストレートに素人にはわかりにくいため、このあたりもう少しわかりやすく、噛み砕いて誰でもわかるようにする必要があるのではないかと思います。実際、このあたりが素人にわかりやすくなると、腸内細菌の状態に対して、今何をしなければならないかを理解することができ、対策を考えることができるようになると思います。

また、各人の効果を実感できるレベルにするには、それぞれの人の状態を把握し、どうすればより良い状態になるかを考える必要があるが、データが整備されていないためそれはいきなり難しいと思うので、まずは個々人への対応の前に、いくつかのタイプを層別化するところから初めてみてはどうだろうかと考えています。

◾️より多様な可能性にチャレするために
難しいこともシンプルに考えることで、より多くの人たちを巻き込み、アイデアを活性化させることで、複雑な課題も解決できればと思っています。

ぜひみなさまのご協力をお願いします。