newsletter 2019/09 vol.25

執筆活動中!!

こそらぼの活動を通じて、日々の活動で時間を頂いて説明をさせて頂いている内容を、より多くの人たちに伝えたいと思い、本という形態で情報を発信する準備を進めています。今回の本では、下記のようなことが発信できればと思って書いています。およそ2か月かけて、大体7割くらい原稿が書けた状態にあり、これから出版社へ企画を持ち込み、商業出版しようと思っています。

1)赤ちゃんにとって最初の食事についてもっと真剣に考えよう!(The First Diet for Life)
「赤ちゃんの最初の食事は何ですか?」という質問に対して、どのように答えますか?
胎児のころから考えることもあり、必ずしも生まれてきてからというわけではありません。胎児、お母さんのお腹の中で受精してから1つの細胞から分化を繰り返して組織や器官などができ、ヒトの体になっていきます。このときの食事は胎盤を通じて胎児に提供されるものということになります。また胎児が外界にでてきてからは、赤ちゃんは母乳や人工調整乳を得て成長します。新生児、幼児の食事というと、授乳だけでなく、離乳食も含まれ、さらに家族と同じ食事なども含まれるのではないかと。

2)パパたちに授乳について学ぶ機会を提供したい
これまでの授乳をテーマにした本は女性を対象とするものがほとんどで、さらにハウツーについて書かれていることが多く、男性が気軽に学ぶことができる本がありませんでした。子育てに参画する男性が増えてきましたが、授乳について男性が意見を言うことはまだまだ壁があるように思います。それは授乳は女性が考えることという女性側の意識の問題もありますが、男性側の知識の不足、学ぶ機会がないことに寄与することもあるかと考えています。そんな状況を打開するために、男性が気軽に授乳について学ぶことができるコンテンツが必要と考えています。つまりはハウツーでおっぱいの絵や写真がたくさんある本ではなく、論理的な説明を生物学的な説明がメインとする内容が求められていると考えています。

3)母乳のすごさを知ってほしい
母乳は血液から作られます。意外とこのことを男性は知りません。そして母乳の中には白血球が血液よりも100~500倍多く含まれており、免疫細胞も多く含まれ、お腹からでてきた赤ちゃんを母乳を介してお母さんは一生懸命に守ろうとします。さらに赤ちゃんは母乳から栄養だけでなく、細菌ももらって、自分の腸内で細菌が活動できるようにし、外敵から自分の体を守る仕組みを作ります。
これだけでもすごいことですが、まだまだ未知なことがたくさんあり、これから研究が進み、解明されていくことになります。

4)授乳の多様性を考えることで、子育てが孤立せずに、社会で行えるようにしたい
実は、「母乳」という言葉は大正時代にできた言葉であり、それがいつしか母子に閉じた関係を意味する言葉のように捉えられ、第三者が口出しできない雰囲気を作り出しています。つまりは100年前に人工的に作られた考え方であり、それにいつしか縛られてしまっており、多くの女性を悩ましています。だから授乳の多様性を意識する人が増えることで、少しでもそれによって不安を感じている人の気持ちが楽になる環境を作ることができればと思っています。そして、母子に閉じた子育てをやめ、孤立を防ぎ、多くの協力者を巻き込み、社会で子育てできる環境を作るためにどうするかを考えていきたいと思っています。

5)授乳は自然科学だけでなく、社会科学の視点からも考えるテーマである
授乳の課題を過去からの習慣や経験で乗り越えようとするのではなく、サイエンスとして課題を解決する、つまりは再現性のある方法で解決できるようにする必要があります。授乳だけでなく、子育てに関してサイエンスがないことが課題であることがわかってきました。だからこれからはサイエンスとして課題を解決することが求められています。その際、サイエンスとは自然科学だけでなく、社会科学の手法を活用し、課題に対してアプローチしていく必要があります。そして、実際に子育てを楽しめる環境を実現することをゴールとしてどんどん掘り下げていきたいと考えています。

なかなか多岐にわたるアプローチと課題に対して、内容を掘り下げていくことにかなり苦労しています。

もし、ご協力を頂けるようであれば、書籍を完成するために、書いた原稿をお渡しするので、アドバイスや意見を頂戴したく思います。
ご一報ください。