Newsletter 2020/06 vol.34

プロジェクトへのご支援・ご協力に感謝!

「東京 里帰らない人応援プロジェクト」へ多くの方からご支援・ご協力を頂きまして、本当にありがとうございます。ご支援をいただきましたもの、大切に妊産婦さんをケアする時に利用させて頂いております。

実際にプロジェクトをやりはじめて感じたこと

1)助産師の方々の熱い思い

助産師さんたち、妊産婦さんたちをなんとかしてあげたいという思い、ほんと熱く、強い!これはCOVID-19の感染拡大を受け、両親学級や母親学級などのイベントが中止された後、すぐにZoomを使ったオンライン相談を多くの助産師がはじめたことでも分かります。決して、ITに詳しい人の集団ではありませんが、必要と思えば、すぐに使い方をマスターし、困っている妊産婦さんたちをサポートする仕組みを作りました。

2)緊急事態から平時へ

プロジェクトがスタートした時期は緊急事態宣言が発令されており、COVID-19の感染者数もたくさん報告されていましたが、5月末には緊急事態宣言が解除され、感染者数も減少していたので、緊急時の対応だけでなく、平時や第2波に備えた対応が求められています。ただまだまだ以前のように自由に行動できる状況ではなく、感染に注意しながら行動することが求められているので、状況に即した産前産後ケアを考えていく必要があります。また感染症は何度か流行の波があると言われているので、第2波、第3波が来た時にも対応できるように体制や仕組み、モノなどの準備を進めていく必要があります。

3)妊産婦へ届け!

InstagramやFacebookなどを通じてプロジェクトに関する情報を発信していますが、なかなか妊産婦へ情報が届いている感じがせず、どうすれば届くのかと模索中です。今回のプロジェクトは緊急支援という目的で、急遽プロジェクトを立ち上げて活動しているので、産前産後ケアを必要としている人はどんな人で、どんな時なのかはもう少し詳しく分析が必要かと思います。

4)無料は続かない

今回のプロジェクトの中でよく議論するテーマの1つに、無料でオンライン相談を行うことの是非です。私の考えは、緊急で一時的に無料で対応することはあっても、ずっと無料でやることは無理だと思います。サービスを提供する人たちの思いだけでは、いずれジリ貧になってしまうからです。そのためには、サービスを提供するために必要な費用を誰かが負担する必要があり、それを回収するモデルを描くことができれば、継続することができます。

5)Before COVID1-19には戻れない

COVID-19の影響で、妊産婦向けにオンライン相談を行う助産師の方が増えて、妊産婦さんたちの不安を和らげることができたと思うので、非常に大きな変化が起きたと思っています。またオンラインで産前産後のことを相談できることのメリットを妊産婦さんも感じたと思うので、この流れはBefore COVID-19のような対面だけということにはならないと思います。オンライン相談をこれからも継続するためには無償ではく、有償でサービスを利用するという意識改革が必要と思います。

「産前産後ケアプラットフォーム」の実現に向けて

「東京 里帰らない人応援プロジェクト」の活動を通じて、改めて産前から出産、育児に関することを学ぶ機会が重要であることを強く思いました。また日々現場で活動されている助産師も産前教育の重要性を認識しており、これは仕組みとして早急に作る必要があるということで、「産前産後ケアプラットフォーム」の構築の準備を始めています。

産前教育ということで、学ぶためのコンテンツだけを準備しても面白くないので、折角今回のプロジェクトで助産師のネットワークができたので、教育と産前産後ケアをつなげることで、実際に起こる大変な局面を助産師のサポートでクリアできる仕組みを作りたいと考えています。

また産前産後ケアは助産師が妊産婦の状態を、その時その時の状況をみながら、気持ちに寄り添い対応し、経験やノウハウが個人に蓄積されています。経験やノウハウを助産師同士で共有するとか、どんなタイプの人にどんなケアが有効かなど層別できるようにしていければと考えています。