Newsletter 2017/10 vol.2

日本の共働きと海外の共働き

最近、日本では”男性の子育て参画”と言う単語を耳にする機会が増えてきました。では、海外での取り組みはどうなっているのでしょうか?
まず、育児期の役割分担について、日本・韓国は男性の育児分担比率が極端に低い、という調査結果が出ております(図1)。家事育児時間に占める男性の割合を調査した結果によると、最も高いのはノルウェー、オーストラリア、スウェーデンなどが40%前後の数値となっています。つまり、家事全体の4割を男性が担当している、ということになりますね。一方、日本は僅か12%となっています。ちょっと古いデータではありますが、まだまだ男性は家事に参画できていない(していない?)ということが分かります。では、なぜこういう結果になるのでしょうか?そもそも家にいないのでは?という仮説が生まれます。
次に、”1週間に家族全員で夕食を取った回数”という調査があります(図2)。パリでは約半数、ストックホルムでは約35%の人が毎日家族と夕食を共にしている反面、東京では全体の2割未満にすぎない、という結果です。これらより、日本では男性はまだまだ家事に参画できておらず、また、家族と夕食も一緒に摂ることができていない、ということが分かります。
では、日本の男性は何に時間を費やしているのでしょうか?この答は、”仕事”と”通勤”だと想定されます。
”労働時間50時間以上の労働者の割合”についてですが、日本は25%強と非常に高い数値を示しており、ドイツの5%、スウェーデンの2%と比較しても非常に高いことが分かります。同様に、男性の帰宅時間について、東京では6割を超える人が午後8時以降の帰宅であるのに対し、パリでは26%、ストックホルムでは2%であることが分かっています。つまり、これらのデータからは、男性の育児参画については男性を取り巻く労働環境と密接な関係があるのでは?ということがわかります。通勤時間の多少はいかんともしがたい事実なので、ではどうすれば男性はもっと子育てに参画できるのでしょうか?

悲観的な事実が並ぶ中、一つの解として“週末など時間がある時に、より今まで以上に参画する”という方法が思いつきます。そして、(奥様方の批判を浴びそうですが)こそらぼでは、より家族が楽しめる週末を男性主導で作るというのが考えがそのきっかけになると考えています。

出典:
平成19年版男女共同参画白書 内閣府
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h19/zentai/index.html