Newsletter 2020/08 vol.36

資金調達、難航。

COVID-19の感染拡大に伴い、妊産婦さんを助産師さんがオンラインとリアルな訪問でサポートする仕組みができました。これが今後の「ニューノーマル」になります。
これまで考えてきたことをいよいよ実現するときだということで、銀行からの借入を視野に入れて準備を進めてきました。
しかし残念ながら今の自分たちの状況では借入をすることができませんでした。
うまくいかなかった理由は、現時点ではコンセプトとプランがあるだけで、事業としての実績がないため、評価ができないということであろうと考えています。

いちいちスタートアップ がうまくいかなったことで落ち込んでいても、結果は変わらないので、次に進むしかありません。原因がわかれば、次はその問題に解を出すためにどう対応するかを考えるだけです。そのとき、どのように次の手を打つかですが、短期的な視点と中長期的な視点で考ええる必要があると考えています。

短期的な視点

  • 顧客が本当にいるからを確かめる

出産、育児の課題は産後の「ぶっつけ本番」、「重圧」の中で育児をスタートすることにあります。また、その現実を産前に認識している人は少なく、それを誰も当事者に伝えていないことに原因があるのではないかと考えています。また、仮に産前に産後の現実を知ったとしても、それを解決するために誰にコンタクトして良いかわからないのが現実です。

だから、自分たちからプレママ、プレパパを対象にオンラインセミナーを企画し、出産、育児に関する現実とCOVID-19による出産、育児への影響について発信し、反応をみようと考えています。

  • オンラインサロンの可能性を検討

より詳しく継続して情報を入手したり、専門的な相談や対応を求める人がいたら、今進めている助産師の方々と連携し、サポートすることをアナログで個別に対応することで、どんなニーズがあるのかを検証しようと思います。非常に泥臭く、地味な活動だと思いますが、ここをきっちり実施することで、ニーズの検証をしなければ、資金調達をするにも事業の価値を数値で表現できないと思っているので、ここはきっちり進めていきます。

中長期的な視点

  • MVVの定義

まだ私たちはプロダクトを出せていませんが、プロダクトを市場に出したあと、スタートアップとして事業を成立させる必要があり、その準備もしていく必要があります。
昨年末に参加したアクセラレータPlug and Playではコンセプトからビジネスモデルを掘り下げることができ、ミッションとビジョンをシンプルに自分の言葉で表現できるようになりました。それによって、自分たちの世界観をシンプルに表現できるようになったことで、外部との人たちとのコミュニケーションがスムーズになったことを実感しています。次に必要なことは、事業をドライブさせるために必要な仲間作りであり、一緒に活動してくれる人を探す必要があります。そのときに、どんなことをしようとしているのか、どのようにアプローチしようとしているのかをシンプルに表現する必要があり、それが「バリュー」だと考えています。

ミッション:男性が子育てに参画すれば、社会が変わる

ビジョン: 協遊・協育・協創

バリュー: 子育てを科学し、多様な「チーム育児」を支援する

  • アイデアをカタチに、ビジネスにするために

これまで、「起業の科学」(田所雅之著)で、スタートアップとして立ち上げるために実践的なアイデアやヒントをもらいながら、PMFの実現に向けて動いてきましたが、そろそろ次は事業として成立するかという視点が必要となってきたときに、また「起業大全」(田所雅之著)に出会い、この著書の最初の章でまさに「MVV」を扱っており、それが企業としての土台になる大事なことであるということを感じ、ほんと事業を立ち上げるということに、ショートカットはなく、1つずつ地道な積み上げしかないと、改めて認識しました。

逆に言えば、緩やかではあるがスタートアップとしてのプロセスをきっちり歩んでいることを実感しています。

  • よりスタートアップを加速するために

8月から経産省の「始動Next Innovation2020」というアクセラレータプログラムに採択され、参加することになりました。事業の立ち上げ方をより実践的に、体系的に学ぶことができると期待しています。これまで手探りで行ってきたことを検証すると同時に新たなアイデアを吸収し、ビジネスとして立ち上げることができるように全力で取り組んでいきたいと思います。

スタートアップに王道なし。